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NanoAnalysis | Blog
EDS/EDXの結果を発表する上での課題をどう克服するか

19th May 2021 | Author: Dr Simon Burgess

3月下旬、Rosieと私は、カーディフ大学の Duncan Muir氏とともに、「Quantitative EDS Explained: How to achieve great results」ウェビナーを開催しました。 見逃した方は、今ならオンデマンドでご覧いただけます。

ご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。 EDSやWDSを用いた定量分析に関する様々な質問が寄せられましたが、その中でも特に多かったのが、EDSで測定した組成の結果を受け入れることに抵抗を感じるジャーナルや査読者がいるということでした。 今回のウェビナーでは、特にこのテーマを取り上げたいと考えていたので、Duncan Muir氏に参加していただき、彼の経験や出版成功の秘訣を語っていただきました。

プレゼンテーションでDuncan氏は、彼の研究室の分析用SEMで得られたEDS結果の精度をテスト、最適化、証明するために、認められた二次的な標準物質をどのように使用しているかを紹介しました。 彼は、標準試料の組成で2%以内の結果を、非常に低い濃度レベルまで日常的に達成できることを示しました。 またこれらの二次標準試料測定値を雑誌に提供し、補足情報として掲載しています。 このことは、Duncan氏がNature誌に寄稿した論文の一例を見ればわかります。:

Deep roots for mid-ocean-ridge volcanoes revealed by plagioclase-hosted melt inclusions by Bennett et al., 2019, Nature volume 572, pages 235–239).

補足情報の表をご覧ください。

ウェビナーで質問されたもう一つのテーマは、AZtecソフトウェアのような「ブラックボックス」と思われるアプローチで出版物のデータを計算することの問題でした。 AZtecソフトウェアは、データを入力するだけで正確な出力が得られるというソリューションを目指していました。 このようなアプローチは、当然ながら、学術界におけるデータの信頼性に疑問を投げかけます。そのため、今回のウェビナーでは、当社のアルゴリズムがどのように機能するかを説明することに重点を置きました。

また当社のアルゴリズムは、多くの論文で概要が説明されており、参考にすることができます(以下参照)。 これらは、前回の記事で紹介したPhilippe Pinardらによる論文にもまとめられています。: ‘Development and validation of standardless and standards-based X-ray microanalysis’.

本書では、当社のスペクトル処理および定量化ソフトウェア・アルゴリズムや Tru-Q® テクノロジーの特定の部分についても言及されています。例えば:

  • Spectrum processing and filtered least squares fitting: Statham P J (1977) Anal. Chem. 49 2149-2154
  • Peak Profiles: Statham (2014) Microsc. Microanal. 20 690-691 and Statham et al. (2016) IOP Conf. Ser.: Mater. Sci. Engng. 109 12016
  • Detector Efficiency: Statham (2009) Microsc. Microanal. 15 528-529 and Statham (2010) Microsc. Microanal. 16 1304-1305
  • Pulse Pile-up Correction: Statham P J (2006) Microchim. Acta 155 289-294
  • XPP Matrix Correction: Pouchou J-L and Pouchou F (1991) Quantitative analysis of homogeneous or stratified microvolumes applying the model “PAP”. in: Electron probe quantitation. (Heinrich K F J and Newbury D E; Eds.) (New York, NY: Plenum Press) 31-75

そのため、AZtecを「ブラックボックス」と考えるのではなく、高度に開発されたスペクトル処理・解析エンジンを搭載されているということであり、その内容は多くの論文で説明、検証、参照されています。 Duncan氏が示したように、AZtecで収集・処理されたEDSデータは、技術、アルゴリズム、分析者の実験方法の正確さを証明する二次標準試料測定に裏付けられ、最もインパクトのある科学雑誌に掲載されています。

定量分析、データの公開、あるいはウェビナーや私のブログ記事で取り上げたその他の問題について、さらにご質問がある場合は、以下のコメント欄にご記入ください。

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Dr Simon Burgess
X-ray Products Business Manager

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