BEX – Backscattered Electron and X-ray

BEXとは？

BEXはSEMにおける先駆的な分析技術です。反射電子(Backscattered Electron）とX線（X-ray）-BEX- を1つの装置で同時に収集し、画像化します。業界初の画期的な技術として、この2つの技術の長所を統合し、解析時間を大幅に短縮します。

BEXを使うと、何ができるようになりますか？

これまでのSEMの分析では、経験に基づいた勘を頼りに、静的な工程を順番に実行することが、良い結果をできるだけ早く得るための最適な方法でした。2次電子信号では、試料の表面形状情報を、反射電子信号では元素情報の指標となる情報を確認することができ、これらの情報の組み合わせにより、標準的なモノクロの電子顕微鏡像が得られます。明確な元素情報を確認するためには、ここからさらにEDS分析を実行する必要があります。もし分析をしている視野に目的となるものが見つからなければ、上記の工程を最初からやり直すことになります。

BEX X線カラー電子像

反射電子像

BEXは、凹凸形状、結晶状態、原子番号や元素情報を統合し、迅速に視覚化した画像を基に、試料の観察を行うことができます。もう運や判断に頼って試料の分析対象領域を見つける必要はありません。BEXでは、結果の確認と検証をすぐに実施することを可能にし、分析する価値がありそうな領域に注目したり、次の領域へ進むことを可能にします。

BEXテクニックについてのより詳細な記事はこちらをご覧ください。

Schematic drawing of the ideal geometry for combined EBSD and EDS analyses in the SEM chamber

Unity BEX イメージング検出器

なぜイメージングのスタンダードとなるのでしょうか？

Unity BEXイメージング検出器は、当社の最先端テクノロジーに期待される正確さと精度で、元素情報を含んだ高解像度のカラー画像を高速で提供します。反射電子センサーとX線センサーをポールピースの真下に配置した画期的なデザインにより、反射電子とX線を同時に取得し複合しているだけではない、BEXイメージングを生み出しました。この独特の配置が、影の影響のない、非常に優れた画質の結果を得ることができます。

最高のイメージング、最高のスループット

Unityイメージング検出器をスタンダードたらしめる理由は、現在利用可能な最高の画質のみではありません。ある試験では、Unity検出器は電子顕微鏡の作業効率を最大100倍まで高めました。研究・解析の内容に関わらず、Unityはスループットの大幅な改善を実現し、装置へ投資した価値を最大化する助けとなります。また、既存の顕微鏡をBEXイメージングシステムへとアップグレードすることにより、生産性と適用範囲を向上させ、装置をより長く活用することを可能とします。

Unityイメージング検出器の機能の詳細については、こちらをご覧ください。