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バッテリーオタクのためのトリビアル・パスート (雑学ゲーム)

18th  February 2022 | Author:  Alexandra Stavropoulou 

バッテリーオタクのためのトリビアル・パスート (雑学ゲーム)

今日は「National Battery Day」です。この期に及んで、Battery Dayの話は聞き飽きたという方も多いのではないでしょうか? しかし、「National Battery Day」は、電池に特化した無作為の日ではありません。Alessandro Voltaの誕生日(1745年2月18日)にちなんでいます。

Alessandro Voltaとはどんな人物か?

Alessandro Voltaは物理学者であり化学者でした。彼は1799年に「voltaic pile」を発明しました。(豆知識その1:電池はフランス語で「le pile」、イタリア語で「la pila」と呼ばれます) Voltaic pileは、実質的に最初の電池であり、電気が化学的に生成・貯蔵できることを初めて証明し(すなわち安定した電流を供給)、電気化学の分野を発展させるきっかけとなりました。(豆知識その2:それまでは、電気が発生するのは生物だけだと考えられていました。)

最初の電池は、亜鉛と銅の2つの電極からなり、電解液は硫酸に水または塩水を混ぜたものでした。 この科学者・発明家を称えて、電位のSI単位は「Volt(ボルト)」と名づけられました。

University of Paviの実験物理学者Alessandro Voltaの初期の研究と、他の多くの科学者の献身的な努力により、今日私たちは携帯電話からスマートウォッチ、様々な家電製品、最近では電気自動車まで、あらゆる種類のデバイスをポータブルで楽しむことができるようになりました。

リチウムイオン電池の開発は現代文明にとって非常に重要であり、2019年には John B. Goodenough、M. Stanley Whittingham、吉野彰の3人がノーベル化学賞を受賞しました。(豆知識その3: John Goodenoughは当時96歳でしたが、省エネの件は1970年から興味を持ち始めていたそうです。 豆知識その4: 50年代には、John GoodenoughはRAM技術の開発にも携わってました。).

現状はどうなのでしょうか?

リチウムイオン電池の重要性は明らかですが、この電池技術には、サプライチェーンの入手の不確実性という重大な落とし穴があります。リチウムは希少であるため、価格の変動が避けられません。そのため、カルシウム、マンガン、アルミニウムなど、さまざまな金属イオンを利用した代替二次電池の開発が急がれています。また原料採掘への依存を減らすため、使用済み電池や生産時のスクラップなど、すでにある材料を最大限に活用する適切なリサイクル方法が研究されています。リサイクル戦略の主な課題は、サイズや形が異なるさまざまな機器向けに設計された、(数年にわたる)さまざまな電池の化学的性質が存在することです。このため、普遍的な電池のリサイクル方法を採用するには問題があります。最適な方法は、電池の部品を手作業で解体し、材料がダウンサイクルされないようにすることであると考えられています。

電池:パワフル&デリケート

原材料が電池コストに影響を与えるのは、その商品価格だけではありません。原材料の純度が十分でない場合、原材料の加工に起因する影響があることはもちろん、原材料の取り扱いのどの段階でも 汚染が発生する可能性があります。 電池メーカーは、電極(正極)製造時の汚染物質が原因で、故障(自然発火)の可能性が高い電池ロットを回収しなければならないことが多くなっています。

エレクトロモビリティは、電池業界をより安全な電池の開発へと向かわせ、航続距離の点で従来のICE(内燃機関)自動車に対抗できる十分な容量が必要とされます。

豆知識その5: 一次電池は充電式ではありませんが、二次電池は充電式です。一次電池は、電池内で起こる電気化学反応が可逆的でない(=充電できない)ため、使い捨てられることを前提に設計されています。

豆知識その6: リチウムイオン電池は、従来の二次電池技術(ニッケル・カドミウムなど)のような「メモリー効果」に悩まされることはありません。つまりリチウムイオン電池は、「パンク」する前に充電すれば、容量が減ることはありません。(ただし、電池の寿命を延ばすためには、20%程度で充電することをお勧めします。)

豆知識その7: リチウムイオン電池は、使用時に寄生反応が起こるため、経年劣化が起こります。どうしても一定のサイクル数を超えると、電池の性能が低下してしまいます。

展望

Alessandro Voltaの時代から、電池技術は大きく進歩しました。より高容量でより安全な電池という、現代生活のニーズに応えるために、新しい電池技術を開発するインセンティブがこれまで以上に高まっています。

真の電池オタクなら、オックスフォード・インストゥルメンツがお客様の電池研究にどのように貢献できるか、 こちらで詳しく知ることができます。

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Alexandra Stavropoulou

Segment Marketing Scientist

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