2020年、私たちはリチウムイオン電池の粉体専用の粒子解析ソリューションとしてAZtecBatteryを発表しました。 これは電池業界のお客様から、電池粉体の特性評価の自動化ソリューションや、複数の拠点に簡単に適用できるソリューションを求める声があったことによります。
既存のAZtecFeatureをプラットフォームとして使用することで、多くのユーザーメリットをすぐに得ることができました。 数社のお客様からの情報、およびNCM正極材の製造に使用されているサンプルの入手により、アプリケーションプロファイルと分類スキームを作成することができました。
その後電池産業が大きく発展し、技術も進歩した結果、現在ではより多くのユーザーが、より幅広い種類の粉体を分析しています。 つまり市場に対応するために、AZtecBatteryのスキームを更新し、現在の材料と分類スキームをサポートする必要があるのです。 その結果、より多くのユーザーと接することができ、それによって、彼らが扱うサンプルや結果の報告方法について、より多くの情報を得ることができるようになったのです。
AZtecBatteryの基本的なワークフローは以下の通りです。:
- 単一視野において、電子線画像上でグレースケール範囲を定義して、関心のある粒子を選択します。
- EDSを使用して視野内の各粒子の組成情報を収集することにより、正確な定量結果を得ます。
- より広いデータ取得範囲を定義すると、システムはサンプルステージの動きを制御し、視野間を移動し、上記のステップを繰り返して、定義した範囲内のすべての粒子からのデータ取得を完了します。
- 粒子の数をカウントし、形状や組成に基づいて分類し、レポートを作成します。
図 1: AZtecBatteryを使用して分析した単一視野の解析。
AZtecの最新バージョンでは、識別された粒子の分析速度が大幅に向上しました。 これはAZtecBatteryがAZtecFeatureのプラットフォーム上に構築されているため、AZtecBatteryにも適用されます。さらにAZtecBattery の分類スキームも更新し、電池業界で使用されるより幅広い材料に対応できるようになりました。
図 2 – 検出された粒子をあらかじめ定義された分類法でレポートした例。
全体として、これは興味深い応用分野であり、電池と電気自動車のアプリケーションに関連して急速に高まる品質管理への要求をサポートするために、顧客からの意見がどのように製品の初期開発および維持につながるかを示す良い例と言えます。最新のアプリケーションノートでは、AZtecBatteryの仕組みと、様々な電池材料への適用方法について、より詳しく説明しています。
もし電池粉体の化学分析に興味をお持ちでしたら、ライブケミカルイメージングに関連した最近のウェビナーに興味を持たれるかもしれません。ウェビナーの例の一つは、粉体試料が自動粒子解析に適しているかどうかの第一印象を得るために、電池の粉体材料にライブケミカルイメージングを使用したものです。このSEMセッションの録画は、 オンデマンドで視聴可能なウェビナーライブラリでご覧ください。