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NanoAnalysis | Blog
Doing More: 複数の分析を自動で実行

31st  March 2022 | Author: Dr Matt Hiscock

Doing More: 複数の分析を自動で実行

私たちは皆、使える時間を有効に使いたいと願っています。しかし残念ながら、時間は作り出すことができないものであり、しばしば不足していることに気づかされます。

走査型電子顕微鏡(SEM)での分析も例外ではなく、その結果、装置の前に座っている時間、理想的には座っていない時間の両方を活用したいと考えることが多くなります。

幸いなことに、エネルギー分散型X線分析(EDS)用の最新世代のシリコンドリフト検出器(SDD)や、電子線後方散乱回折(EBSD)用のSymmetry S2などでは、データ取得のプロセスが以前よりはるかに速くなり、一定時間内に多くの作業を行うことができるようになりました。 しかし、それでもなお、要求はますます高まっています!

そこで、電子顕微鏡の前に座っていない時間に着目し、自動化を図ることにしました。自動化機能を使えば、AZtecLiveを使って電子顕微鏡を遠隔操作することができ、夜間や週末、あるいはもっと長い時間、電子顕微鏡を監視することなく、1回の分析セッションで複数の異なるタスクを実行できる可能性があります。

自動化できる作業には、いくつかの種類があります。一般的には、マッピングや粒子解析など、広い範囲を分析するようなタスクに多くの時間がかかる可能性があります。このように複数のタスクをキューに入れる機能は、EDSやEBSD分析を行う場合にも同様に適用できます。

EDS分析のためにどのようなキューを作るか見てみましょう。まず複数の試料を載せた試料ホルダーの携帯カメラで撮影した画像をご覧ください。EDSマッピングを行いたい試料があり、ある場合は単一フィールドで、ある場合は試料全体で、またある場合は粒子解析を行いたい試料があります。

この画像を使って、AZtecLiveのイメージ登録ツールで移動することができます。このように、電子顕微鏡内に複数のサンプルがある場合は特に便利です。

画像を登録した後、4つのサンプルをそれぞれ分析するための準備をしました。 まず、分析するエリアを設定します。上記2と4のサンプルでは、分析エリアをそれぞれを3ポイントを指定して定義する円形に設定することにしました。登録した画像を使ってそれぞれのポイントまで移動させすことで、素早く簡単に分析エリアを設定することができました。  サンプル3では、4つのコーナーにそれぞれポイントを設定して、四角形としてエリアを設定しました。 サンプル1では、サンプルの中で特に注目すべきポイントに、解析用の単一視野を2つ設定することにしました。 すべての領域を設定した上で、それぞれについてどのような分析を行うべきかを定義しました。 2と4は粒子解析を実行させる一方で、3は広域マップを取得することにし、2つの単一視野のマップも取得することにしました。

上記のように書くと複雑に聞こえますが、以下のビデオで全工程をご覧いただけるように、本当に簡単に行うことができました。

基本的に、ここで作成したのは、3つのマップと2つの粒子解析という5つのタスクをシステムに実行させるためのToDoリストです。 選択した条件によっては数時間かかることもありますが、もちろんその時間は装置の前にいる必要はありません。そのため、より効率的にシステムを利用することができ、需要の少ない夜間に分析を行うことも可能です。電子顕微鏡によってはAZtecにビームを切ってもらうこともできるんですよ。

このブログで、自動化がいかに効率的か、そしていかに簡単に実行できるかをご紹介しましたが、お役に立てたでしょうか。もし何かご質問があれば、遠慮なくご連絡ください。

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Dr Matt Hiscock

Head of Product Science and Solutions

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