粒子解析を行う場合、精度や信頼性はもちろんのこと、スピードも重要な要素となる場合がほとんどです。 その理由は、一回の分析で数千、数万、数十万個の粒子を分析したい場合が多いからです。 粒子のひとつひとつを正しく分析し、識別するためには、一連の作業(実に複雑な作業)を行わなければなりません。 それらのタスクの概要は次の通りです。:
1. 粒子を検出 (固定用媒体/バックグラウンド/マトリクスから)
2. 粒子形状の測定
3. EDSスペクトルの収集
4. 存在する元素を正確に識別し、このプロセスを阻害する可能性のある影響を考慮し、補正 (例えば、ピークオーバーラップ、バックグラウンド効果、マトリックス効果、パルスパイルなど)
5. 組成の正確な定量
6. 粒子単位で形状データおよび組成データを結合
7. 組成/形状/その両方に基づいて粒子を分類
このプロセスは、通常、人間の目と脳が手作業で行う分析を自動化しようとするものであるため、非常に多くのステップが存在しますが、最も重要なのは、分析対象を決定し、その結果を解釈することです。
また、実際の分析作業の前後にも、すべての設定を行い、結果を有用な形式にまとめ上げるための一連の作業が必要です。 これらは以下の通りです。:
1. 分析条件の選択
2. 分類方法の設定
3. 分析が必要な領域の設定
4. 分析間の再現性の確保
5. 結果の集計と報告
もちろん、やらなければならないことが多いので、スピードは落ちるかもしれません。 さらに、プロセスをより簡単かつ迅速にするために洗練された機能を採用したり、プロセスのさまざまな段階で入手できる情報を利用して、分析すべきものとそうでないものを自動で判断したりする機会も多く提供されます。
AZtecFeatureで粒子分析を行う際、私の作業を容易にし、プロセスの使いやすさとスループットを向上させるために、日常的に行っているプロセスがいくつかあります。
例えば、分析のセットアップを迅速かつ簡単にするための画像登録 (このトピックに関する同僚のLuciaのブログはこちら)、分析を行うたびに使用する分析設定を決定する必要のないユーザープロファイルの使用(図1)などが挙げられます。
図1: AZtecFeature のアプリケーションレシピを含む複数のプロファイル。(プロファイルは、3Dプリンター用粉体試料解析向けの AZtecAM 、バッテリー製造用粉体解析向けの AZtecBattery 、清浄度解析向けの AZtecClean を示しています。)
これらの他にももちろんできることはたくさんあります。測定終了後のクリックによるレポート作成から、複数の測定の一括管理、そしてもちろん、最新のFeatureExpressの高速化を利用して、EDSデータの取得にかかる時間を最小限に抑えることもできます。(図2)
図 2: AZtecFeatureのFeatureExpress高速収集による 地質試料の超高速粒子解析
これらはそれぞれブログで紹介する価値のあるものですが(実際多くのブログで紹介されています!)、それぞれの効果を実感していただくためには、実際に使用しているところをご覧いただくことが重要です。 そこで、5月26日(木)にチュートリアルを開催し、AZtecFeatureが粒子解析のあらゆる側面でハイスループットを実現する様々な方法についてお話しします。 ぜひご参加ください!