BEXによるイメージング
BEXは、BSEセンサーとX線センサーを組み合わせたもので、標準的なBSE検出器と同じ位置である、対物レンズのすぐ下に配置されます。 X線センサーは、一般的にシリコンドリフト検出器(SDD)であり、試料がSEMの電子ビームを照射される際に発生する特性X線を、EDS検出器と同じ方法で検出します。 ソフトウェアアルゴリズムは、収集されたX線信号を処理して、どの元素が存在するかを自動的に識別します。 検出されたこれらの元素には色が割り当てられ、BSE検出器からの信号とともに重ね合わされて最終的なイメージが生成されます。
SEまたはBSEイメージングと比較すると、BEXイメージングシステムは、試料組成と元素分布に関するより多くの情報を、同じ収集時間、同じ測定条件でもたらします。
従来のEDS検出器と異なり、BEXイメージング・システムは、非常に高い立体角のセンサーを持っています。これにより、X線情報を収集を、標準的な画像収集速度とビーム電流条件(~1 nA)で実行することが可能です。 また、対物レンズの近く、試料の上方にSDDを配置することで、試料の凹凸による影の影響を排除し、幅広いワーキングディスタンスにおいて、試料の観察が可能になります。
BEX X線カラー電子像
反射電子像
反射電子(左図の赤い点)とX線(左図の青い点)が検出され、合成されることにより、試料の組成を示すBEXカラー画像(右図)が生成さ れます。 20 kV, 1 nA, 15 秒収集