アスベスト繊維の自動分析
走査型電子顕微鏡(SEM)とエネルギー分散型X線分析(EDS)によるアスベストの自動分析は、疑わしいアスベスト繊維の量、組成、形態を迅速に測定できる強力な技術です。
(日本語アプリケーションノート)
アスベストは、世界中で古くから断熱材として広く使われていた鉱物です。繊維状のアスベスト粒子を吸い込むと、肺がん、中皮腫、アスベスト症などの肺障害を引き起こす可能性があります。そのため、アスベストの存在が疑われる場合には、迅速かつ正確にアスベストを特定し、安全に除去する必要があります。
鉱物のアスベストには様々な組成のものがありますが、すべてのアスベストに共通しているのは、粒子が繊維状であることです。 上記に挙げたアスベストへの暴露による潜在的な悪影響を考えると、すべての人がアスベストへの暴露を最小限に抑えることが非常に重要です。 建築工事、特にアスベストが使用されている可能性のある古い建物の改修工事を行う際には、アスベストの有無を迅速に判断することが重要です。 これはアスベスト問題の修復を待って工事が中断されている場合に特に重要になることがあります。
建築工事のプロジェクトマネージャーは、疑わしい物質の分析を命じられ、どのようなアスベストが存在しているか、どのような浄化技術を使用すべきかについての情報を要求することがよくあります。 このようにアスベストのテストを行う人の仕事は、アスベストが存在するかどうかを判断し、存在するのであればどのくらいの量とどのような種類のアスベストが存在するかどうかを判断することです。 建築現場での作業はアスベストに関して何が起こっているかがわかるまで、場合によっては中止されることもあるため、この仕事には高い時間的プレッシャーがかかることが多い作業となります。
この問題を解決するために確立された方法は、自動化されたSEM + EDS(AZtecFeature)を使用して繊維を分析することです。 EDS分析を実行するかどうかを決定するために粒子のアスペクト比を使用して実行時間を最適化し、目的の粒子/繊維のみを調査します。 結果はアスベストの組成と非常に高いアスペクト比を持つ危険なタイプの繊維がサンプル中に何本あるかを示します。
分析された全ての情報を使い、アスベストが検出されなければ作業を継続するか、そうでなければどのような浄化作業を実行すればよいのかを判断します。